ジュエリーへの思い

ジュエリーへの思い

5000年前の宝石加工

地中海に浮かぶクレタ島に行ったときのこと。
「小さな丘の遺跡クノッソス宮殿」、ギリシャ神話に登場する「クノッソスの迷宮」がそこにあったのです。(5000年から3400年前)
出土品は、エジプトやメソポタミアの形式とは違って、色のユニークさ、フォルムの暫新さなど、現代でも通じそうな美しさの価値が高いものです。

遺跡クノッソス宮殿

エーゲ海のオリーブ畑を渡る風、強い日差しの下、滅びた民族の迷宮を一人歩くと、古代の人々の働く姿を想像し、美しい装飾品を現代に残した「美の先駆者達」と会話しているのでした。

王族たちの住まいの外側、働く人々の小さな部屋が続く跡を歩くと、偶然にも「宝石の加工場」に着きました。土の壁に囲まれて加工途中の原石が残り、なかに緑の色が鮮やかです。あの美しい装飾品がこの場所から生まれていたと考えると、私が携わるジュエリーの歴史の長さを感じてしまいます。

宝石の加工場

その地に立って考えさせられたことは、ジュエリーは時代を超えて感じる美術的価値が大切であるということと、 数千年後の現代、私が送り出すジュエリーは、遠い未来の誰かが見た時に褒められるものであってほしいということでした。

代表取締役 吉田良

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